地震

前日の飲み会の疲れから、化粧も落とさないでベッドの上でぐったりとしてたら、いきなりごごごと部屋中が揺れだした。地震だとはわかったけど、部屋にはテレビがないので、状態がまったくわかんなかった。外から「じしんーじしんー」ってパニクって叫んでる人たちの声が聞こえてきて、慌ててわたしも外に出たら、エレベーターから水がぶわーっと噴き出してた。

しばらくの間、ケータイがどこにも繋がらなくて、あいつはどうなったんだろうとかどうしてるんだろうとか、不安で何十回ってケータイをコールした。でもどこにも繋がらないし、あきらめて夕方くらいまでそのまま眠って、起きて、また電話してやっと繋がって安否確認して、余震にびっくりして心細くなって、どうしようもない男のところに行ってヤった。ヤったあとすぐ寝た。

最近じゃ、わたしなんにも大切にできない。まったくなんにも大切にできてない。自分の体も、他人も。自分の股の付け根にあるものを有効価値がある間に、使えるだけ使って、換金しとこう。愛されたいっつっても、こんなだし、ある種の隣人の愛ってやつに触れる度に、自分のやさぐれ具合にウンザリして、嫌になる。素直な女が心底うらやましいわ。もう笑えるよね。